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欲望の翼
欲望の翼 (JUGEMレビュー »)

熱帯のジャングルを俯瞰するあの緑色の風景は、飛び続ける『脚のない鳥』の視線のようだ。じわりと汗をかいた男女が、サッカー競技場の売店で『1分間の友人』になる、それは『永遠に続く1分』の始まりだった・・・。

私がレスリー・チャンに激しく恋をするきっかけになった1本。ここから香港映画にのめりこみ、今もレスリーと香港に恋をし続けている。あなたにも、『あの1分』の魔法を、是非。
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Do you want to bet? そのに
これの続き。
(でも そのさん に続くんですよぅ)
初めてのキスはいつだったか、については、笑って引き分けになったので、今度は“どこで”という話になった。彼はすぐに「きみの部屋のドアの前で」と答えたので、「ありゃ、憶えてたの?(笑)」と言うと、当然だろう、という返事。


それから、「あのとき、きみが僕を部屋に招き入れて、ベッドを半分どうぞ、って言ってくれないかなあって期待してたんだ」とふざけた。えええ???そんなこと考えてたの???と私は大笑いしたが、これは彼の冗談だということはわかっている。というのは、真面目に恋に落ちそうなときの人が皆そうであるように、彼もまたひどくシャイになっていたからだった。ベッドを半分云々まで考える余裕など到底あのときの彼にはなかった。それに、私は妹と同室だということを、彼は知っていたのだから。


あの夜、ニューイヤーイヴパーティーでのダンスと、中庭でのお喋りと、リバーサイドの散歩を経て、朝方彼が私をドアの前まで送り届けてくれたのだが、時々妙にのんびりしたところのある私は、ドアの前まで送ってくれた彼に、にこにこ笑って「ああ面白かった、ありがと」と告げただけで部屋に戻ろうとした。彼は「おやすみ」を言いながら、ややぎくしゃくした様子で遠慮がちに私の両肩を引き寄せ、フランスの人が挨拶でするように、軽く頬を寄せた。彼が離れたとき、最後の挨拶に「今夜は楽しかったわ」と言ったところで、彼は素早くキスをした。一瞬のことだったので、風が触れたのかと思うほどのキスだったのだが、あれでようやく鈍感な私も、なにか特別なことが始まりかけているのだと気付いたのだった。


「あのとき僕は・・・一緒に部屋でお茶でも?とたずねてくれないだろうか、って考えてた。時間を止めたかった。もう少しだけこの夜が長かったらって、願ってたんだ。きみはあのとき、何を思ってた?」
「んー・・・そうね・・・私ももう少し、あなたとお散歩していたかったのよ・・・でもほら、すっかり朝になるまで遊んでたら両親に大目玉食らっちゃうでしょ」
「あとで怒られた?」
「ううん。あの人達とっくに寝てたもの。私がいつ帰ったかもわかんないくらい」
「で、きみはあのあとよく眠れた?」
「全然!(笑)だって部屋に戻ったの、朝4時半を過ぎてたでしょう、翌日のスケジュールは7時起き!」


「僕が帰ったあと、何考えた?」
「どうして彼は私にキスしたんだろう?って、一日中不思議な気分だった」
「じゃあ、その意味を解らせる為にもっと沢山した方が良かったね?」
「さあ(笑)・・・ただ、不意にあの瞬間が思い出されて、その度どきっとしてて。それが何かよくわからなくて、ティーンネイジャーみたいな混乱振りだった」
「同じだよ、僕もそうだった・・・一日中、きみのことばかり。あれから寝て、目が覚めて・・・繰り返し自分に訊ねたよ、夢だったんじゃないかって」
「でも、あなたは現実に行動したんだわ。翌日、チョコレートの箱と本と名刺を持って、部屋を訪ねてくれたでしょう。残念ながら私は居なかったけど、後で受け取って、嬉しかった」


「well....the momories is still so sweet in my heart till today」
と呟く彼は、ひどく幸福そうだった。


彼はこんな風に、「あの時は・・・」という話をするのが好きだ。日常の会話の端々でも窺えるのだが、彼は実に沢山のことをよく憶えている。私がいつどんな服装で、どんな表情で、何をしていたとかに始まり、私自身が忘れてしまいそうなほどの、何気ないちょっとした話題でも、付箋でも貼って整理してあるかの如くよく記憶している。


例えば、「1日の終わりに、寝る前に私のことを思い返してくれたら嬉しいわ」と軽く言ったことがあったのだが、ずっと後になって私も忘れた頃に不意に、そのことに触れたりするのだ。「1日仕事に追われて、家に帰る頃には何をする元気もなくベッドに入るけど、毎晩必ずきみのことを思い、しばらくそうしてから眠りに落ちるんだ」と言う彼に、あらま、光栄だわ、と返すと、「そうして欲しいときみが言ったからね。忘れた?」と言われて、びっくりしたことがあった。


記憶は、繰り返し繰り返し想起することによって、鮮明に定着するもので、なので彼の記憶の豊富さは、それだけ何度も心の中でなぞった結果だとわかる。そして彼は、自分がそういう人間なので、私にもそのようであることを期待している。だから彼は折に触れ、何度もこう訊ねるのだ、「憶えてる?僕達はあの時・・・」


(続く)
| Love | 18:13 | comments(2) | trackbacks(1) |
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コメント
いつも感想が同じですが、
映画のワンシーンみたいですよね、
お二人のエピソード。
すすす、素敵・・・

続き、楽しみ。
| はな | 2004/11/26 6:57 AM |
>鼻さぁぁん
あれっ、イギリスの回線、具合良くなったのですか??てゆか、もしかしてはな夫さん大活躍?爪楊枝でタイピング中??(笑

えぇ、ケーキにあんこと砂糖ぶっかけたくらいに甘いエピソードテンコ盛りなんですけど、彼は私がトイレ行く度に「うんこ?おしっこ?」って内容訊く人でもあるんですよね。これはどうなんでしょう・・・。

多分、ロマンスとうんこの共存は可能なんです。

ちなみに「続き」は「そのひゃく」まで考えてます・・・仲良くしてくださいね、ぐへへへ(・∀・)
| dear | 2004/11/26 8:35 AM |
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frase di condoglianze
Do you want to bet?aĽΤ
| frase di condoglianze | 2007/04/30 8:42 PM |